イー・ギャランティ(8771)の2023.3Q1決算を受けて。
【四半期】
赤字=各期の最高の数字
青字=各期の最低の数字
【前年同期比】
赤字=+10%~
青字=△10%~
【Q1】
保証残高の前年同期比増加率が30.5%(2022.3期4Q)→42.5%(2023.3期1Q)と急拡大した点でサプライズ。
→保証残高は、実際に収益と関連する保証債務の先行指標と捉えることができるので、PLにも好影響が出てくると思われる。
ここ数日ですでに株価が上がっており、バレていた感はある。
(おまけ:今年の総会メモ)
【社長説明部分で気になった箇所】
・2022.3期は1億円投資し、半分くらいがシステム投資
・一度接点を持った未受注先は、イーギャランティから情報提供されるから、再度会ってくれやすい。
【他人の質問】
①現預金が沢山あるが、MAや自己株買いしないか?
・イーギャランティ自体が事業柄、信用を得るために保証残高に対して一定額は持っておく必要がある。
・常にMAは検討しているが、信用保証でまだ成長余地があるから、変なMAはしない。
・自己株買いは考えていない。
②信用情報の入手と競合優位性は?
・情報収集と分析が優位性である。
・公開情報や調査会社から購入する情報は当然あり、それだけでは保証事業はできない。
・保証事業は融資やリースとは違い、買い手企業は決算書をだしてくれないので、取引データを使う。
→過去保証実績+ここの会社に保証をかけたいという依頼が大量にあり、保証するにあたり、支払遅延実績、支払条件、金額、取引先といった情報を得る。で蓄積する。
→いったん保証すれば、支払遅延はすぐにわかるようになっている。それらが1日200万項目蓄積される。
・さらに、データマイニング手法も大事にしている。一見、意味のない情報を集め、後々過去に遡って倒産確率に関連があるかを検証するシステムがあり強みになっている。
・銀行:決算書重視、資産重視で審査をするので取引データを重視する手法はすぐには真似できない。
また、リスクの流動化について、基本的に全てのリスクを自行で抱えている銀行は、流動化するリスクは「自分が持ちたくないもの」といっているようなものなので、リスクの再移転先がない。
【自分の質問】
①営業は21.3=60、22.3=90、23.3=120(+30%)・・地方も拠点を作る中でしばらく+30人ペースか。
・20-30人/年は維持したい。
・新卒中心なので、採用環境によってばらつきが出るので、「絶対何人」とかは決めていない。
・ただ、営業資源は増やしていきたい考えはあるので、チャンスがあれば対応していきたい。
②保証残高30%増は今後も継続するか
・保証残高は+20-30%を維持すると思う。保証残高は「枠」なので、「今は多めに確保しておこう」と契約だけするケースもあるため。
→例えば、保証残高として1億円設定している場合でも、その会社は顧客企業に3000万円分しか販売していないときもあるし、ピークの月で1億円もある、ということ。
・実際に保証する金額である保証債務は過去のトレンドでいくと思う。収益と関連が深いのはこっち。
③決済サービスなど、周辺事業はいつ、どれくらいになるか
・現段階でまだ決めていない。
→信用保証が順調で、その中で常に顧客の嗜好が変わる可能性があると考えている。
→保証だけでなく請求書発行もしてほしいとか、代金回収の手間まで削減したいとか。
→これらに対応するという意味で、フルラインナップを前提に、これらを始めた。
・いいサービスになっているが、保証にくらべると顧客にとって高い。
→どちらを選ぶかは顧客次第だが、コロナ後の生活習慣の変更とかに備えた対応として、具体的なタイミングなどは設定していない。
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