【決算分析】エラン2020.12期

エラン

基本情報

全国の病院や介護関連施設を通じ利用者にタオルなどをレンタルする「CSセット」を提供(ヤフーファイナンス)

仮説検証

エランの2020.12期決算発表を踏まえ、仮説検証します。

【仮説】(2019.12期時点)

前提:KPI(契約施設数)の堅調増加による収益拡大
2020.12期EPS予想レンジ 13.6 ~ 21.4

【検証】(2020.12期時点)

2020.12期EPS(実績) 23.9
予想中央値からの乖離率 36.6%

≪上方乖離の理由≫ 
コロナによる追い風。
①売上高は+21.1% (予想:+11%)
②営業利益率は7.9%に上昇(+1.0ポイント) (予想:7%)
≪指標≫2019.12期2020.12期増減率
契約施設数1,3621,61418.5%

決算概要

【BS】貸借対照表


規模
2,267M→11,688Mと、7年前比5.2倍弱。
 資産
・流動資産(特に現預金・売掛金・未収入金)の割合が大きい。
負債・純資産
・純資産とともに買掛金が増え、自己資本比率は前期比横ばい。

【PL】損益計算書


収入
・契約施設数増加により売上高は7年前比4.3倍になった。
支出
・売上原価は4.5倍弱。販管費は3.6倍弱。利益率上昇。
・給料手当3.9倍(従業員+平均臨時雇用者142→458人で3.2倍)。

【CF】キャッシュフロー計算書


 (比較対象)


残高
増加傾向。
イン
税引前当期純利益、仕入債務が多くを占める。
アウト
売上債権、法人税が多くを占める。

 

以下の定量分析の各指標についてはこちらを参照ください。

定量分析①(過去の収益性)


収益力は低水準だが、上昇。

定量分析②(将来の収益性)

FCF(フリーキャッシュフロー)


営業CFは拡大する一方、投資負担は無いに等しい。

会計発生高

会計発生高は通算でもマイナスに。

ROA


 
ROAは2015.12期水準まで回復。
営業利益率が改善、総資本回転率は安定的。

定性分析

市場の成長性が説明できるか

単身者増加、高齢化
普及率もまだ低い

競争優位性が説明できるか

【先行優位性】
入院セットを組織展開したのは当社が一番先で他社圧倒

【ノウハウ】
(採算ライン、現場への説明・運用、行政指導に適合したサービス※、請求回収業務)
※医療保険は全国同一だが、介護保険は自治体ごとに保険適用範囲が違う

【競合】
トーカイ=病院がターゲット(白衣やシーツ)だが、病院には入り込んでいる

その会社の成長サイクルが説明できるか

共存共栄のビジネスモデル

【利用者メリット】
・利用者が必要なモノの洗濯・交換・補充の手間を本人・家族から省くことができる。
・料金は入院・入所日数で計算するので使用量を気にせず安心できるし、計算もしやすい。
※入院患者からの要望をきっかけにした問い合わせによる開拓あり

【リネンサプライ業者等メリット】
・契約している施設への、医療・介護保険対象となる寝具類(布団、包布、シーツ、枕、枕カバー)の納入
・洗濯業務に加え、CSセットに含まれるタオル類、衣類のリース、洗濯業務や日用品の販売という収益機会を得られる。

【施設メリット】
・自ら保険適用外のサービスに関して利用料金を請求する場合、行政指導に従った厳格な対応が必要
→当社は行政指導に適合した形態でサービスを提供。
・看護師・介護士の洗濯・補充に関する作業負担軽減。
・CSセットの保管場所用意、利用者へのCSセットの説明、申込み受付、寝巻き等の貸与・回収、日用品の配布による業務委託手数料を得られる。
※病院に売店がある場合、そこから仕入れることで関係を崩さない。
※導入済み病院からの紹介による開拓あり

【他】
ポジショニング(特定の系列に属さないため、すべての業者と取引できる)

まとめ

最後に、それぞれの分析結果についてまとめます。 以下の通り、おおよそ優良な株であることは分かりましたが、投資するには割安度の視点も必要なので改めて別記事で考え方をまとめます。
STEP①定量分析(過去の収益性)
指標基準◎基準〇当社評価
売上高粗利益率40%20%25%
売上高営業利益率20%10%8%×
売上高当期純利益率10%5%6%
ROA(営業利益ベース)10%5%18%
STEP②定量分析(将来の収益性)
切り口基準◎基準〇当社評価
FCF(フリーキャッシュフロー)安定してプラス大体プラス安定してプラス
会計発生高安定してマイナス大体マイナス大体マイナス
ROA上昇維持低下
STEP③定性分析
切り口判断
市場の成長性が説明できるかできる
競争優位性が説明できるかややできる
その会社の成長サイクルが説明できるかできる

 

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