【株価予想】エフアンドエム2026.3期

エフアンドエム

理論株価計算の流れ

以下の流れで将来のEPSと妥当なPERを仮定し、最終的にEPS×PERで理論株価を求めていきます。投資するとき/売却するときの価値基準として理論株価を使用することで、メンタルに左右されない取引が可能になります。

私の理論株価計算の流れ
STEP①売上高成長率を仮定する
STEP②変動費と固定費を概算する
STEP③コストの先行きを予想する
STEP④5年後の利益を計算する
STEP⑤妥当なPERを検討する
STEP⑥5年後の理論株価を計算する
STEP⑦期待リターンを計算する

各工程の詳細は以下の記事で説明しています。

STEP①売上高成長率を仮定する

【(4771)エフアンドエム】(2021.3期)
成長余地日本の企業数約400万【現状】オフィスステーション
1万3300件
ストックKPI成長率❶アカウンティングKPI成長率
❷コンサルティングKPI成長率
❸オフィスステーションKPI成長率
【現状】❶5%❷5%❸79%
(直近3年成長率より)
KPI成長率と各セグメントの売上高比率勘案し、売上高成長率は8~12%と仮定。

STEP②変動費と固定費を概算する

▽2021.3期有価証券報告書・単体より

変動費と固定費に分類する

以下のように分類しました。(単体)

【変動費】1,675M
・売上原価(人件費、減価償却費除く)=1,216M
・支払手数料(SGA)=459M
→売上高8,063Mなので変動費率20.8%
【固定費】5,141M
固定費=売上高-変動費-営業利益
=8,063M-1,675M-1,247M
=5,141M
※2021.3期単体売上高8,063M→連結売上高8,164Mより、固定費は単体5,141Mから連結5,205Mと仮定。

STEP③コストの先行きを予想する

【変動費率】
2021.3期を基準に、支払手数料増加を見込み、今後5年間は20~22%と仮定
【固定費】
・人件費:150~190M/年増加
・広告宣伝費他:220~260M/年増加
・2022.3営業再開費用:200~400M増加

STEP④5年後の利益を計算する

【前提条件】(ここまでの整理)
・STEP①売上高成長率
2022.3~2026.3期:8~12%成長
→2026.3期:11,996~14,388M
・STEP③コストの先行き
変動費率
20~22%
固定費
570~850M/年増加
営業利益
2021.3:1,219M
2026.3:1,584~4,255M
簡略化し、営業利益の増加と比例してEPSが増加すると考えます。
2021.3EPS 58.3(営業利益1,219M)
2026.3EPS 75.8~203.5(営業利益1,584~4,255M)

STEP⑤妥当なPERを検討する

以下グラフの見方
・株価:2016.4=1
・EPS:2016.4=1
・PER:2021.3のPER=2021.3株価/2021.3予想EPS
過去平均PERは20倍となり、これを妥当な水準と考えます。

STEP⑥5年後の株価を計算する

STEP④5年後利益→2026.3 EPS 75.8~203.5
STEP⑤妥当なPER→20

5年後株価:1,488~4,006円

STEP⑦期待リターンを計算する

2021年7月16日終値1,385円を基準とすると、
・(4,006/1,385)^(1/5)-1=1.4%
・(1,488/1,385)^(1/5)-1=23.7%
※「^(1/5)」は年率何%成長かを求める計算です。

まとめ

結局上記の計算の場合、現在の株価1,385円で投資すると、5年後の理論株価は1,385~4,006円になり、年率の期待リターンでは1.4~23.7%になることが導かれました。
しかし、売上高成長率をもっと高めに設定したり、コスト構造を再検討することで、違った結論になります。
ここの「微妙な調整」は、仮説検証を繰り返す中で少しずつ精度を高めていく必要があります。

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